環境省の発表によりますと、平成29年度のエアコンやテレビ、冷蔵庫など、廃家電の不法投棄の回収件数は54,200件※でした。
※調査対象の人口カバー率で補正した、推計の件数です
平成23年度には161,400件にも達していましたが、その後は減少傾向にあり、平成28年度の62,300件と比較すると、13%の減少になります。
廃家電の不法投棄回収件数の推移
防止対策
減少傾向にある理由としては、9割の市区町村で防止対策が行われていることがあげられます。
具体的にはポスターやチラシによる啓発活動、巡回パトロールによる監視活動などです。
住民や警察と連携して監視・通報体制を構築している市区町村は3割以上となっており、こうした地道な活動によって、不法投棄が減少しています。
品目の割合
品目の割合はブラウン管テレビが46.8%と最多で、電気冷蔵庫が24%、液晶・ブラズマテレビが13.9%、電気洗濯機が13.7%、エアコンが1.7%となっています。
ブラウン管テレビが半分近くを占めていますが、いまだにそれだけ残されているのが、少々驚きでもあります。
デジタル化に伴って使用不能になったものが家に置かれていて、やがて不法投棄されることが多いのかもしれません。
村の方が多い傾向にある
人口1万人あたりの不法投棄回収台数は、市区が3.9台、町が7.5台、村が17.5台で、村での不法投棄が多くなっています。
村落は人口密度が低く、人目が届きにくい場所が多いため、不法投棄がされやすいのだと考えられます。
不法投棄を回収した場所では、公道が13,724件と最も多く、ついでごみ収集場所が11,188件となっています。
それ以外では、空き地や山林、海、川などが、合計で9,591件となっています。
公道に堂々と捨てていく人が最多のようですが、車で運び、そのままひとけのない道ばたに捨てていくのが、手っ取り早いからなのかもしれません。