サーキュレーターと扇風機は、ともに風を起こすことができる家電製品ですが、その用途には違いがあります。
サーキュレーターの特徴
サーキュレーターは部屋の空気を循環させるために使うもので、冷暖房の効率を向上させる効果を持っています。
エアコンを使っても、そのままにしておくと、暖かい空気は部屋の上の方に、冷たい空気は部屋の下の方にたまっていきます。
ですので冬に暖房をつけても、せっかく温めた空気は天井の方にたまってしまい、体を温めにくくなります。
そこでサーキュレーターを使って部屋の空気を循環させると、暖かい空気が部屋中を回るようになり、暖房の効率がよくなります。
これとは逆に、夏の場合は冷房を使っても、足下ばかりが涼しくなりがちです。
なので同じように空気を循環させることで、部屋中を涼しくすることができます。
このように、サーキュレーターは冷暖房と一緒に使うことで、その効率を高めるものなのだと言えます。
電気代の節約に
サーキュレーターを使うと、エアコンの設定温度を夏は高めに、冬は低めにできますので、電気代の節約につながります。
サーキュレーターの使用時には、設定温度を2度変えても、体感温度は一緒になると言われています。
例えば夏は20度に設定していたら22度に、冬は28度に設定していたら、26度でも十分に効果を発揮するようになります。
2度変えると、エアコンの電気代を20%減らすことができます。
扇風機の特徴
扇風機はサーキュレーターとは違い、人に直接風を当てて涼しくするためのものです。
冷房と組み合わせなくても使えますし、涼しさを増すため、風が幅広く拡散するように作られています。
サーキュレーターと扇風機の違い
サーキュレーターと扇風機で一番違うのは、上向きの首振りの角度です。
サーキュレーターは天井にたまった暖気を循環させるため、真上に向けられるようになっています。
一方で扇風機は風を人に当てるためのものですので、真上を向くものはほとんどありません。
このため、部屋の空気を循環させたい場合には、サーキュレーターを使った方がよいのです。
また、サーキュレーターは空気を循環させる力を高めるため、直線的なトルネード気流を生み出すようになっています。
これに対し、扇風機は風が拡散しますので、天井まで気流を届かせるのには向いておらず、空気を循環させる力は弱くなります。
その他の用途
サーキュレーターの風を洗濯ものに当てることで、乾きを早くすることができます。
部屋干しをする際には効果的です。
そして、部屋の空気を入れ換えたい時に回しておくと、より速やかに循環させられます。
また、焼き肉などをして部屋に匂いがたまりがちな時には、食べ物と窓の間にサーキュレーターを設置し、窓にむけて風を送ると、匂いがすみやかに外に出て行きます。
これはサーキュレーターが、後ろの空気を吸い込んで、前に送り出す作りになっているからです。
このように、サーキュレーターにはいくつかの使い道があります。
サーキュレーターの二つのタイプ
サーキュレーターには、大きく分けて2つの種類があります。
モーターに違いがあり、DCモーターとACモーターがあります。
DCモーターは消費電力が小さく、風量を無段階で自由に設定できます。
ACモーターは消費電力が大きく、「弱」「中」「強」のように段階的にしか設定ができません。
DCモーターの方が高性能なのですが、本体の価格は高めになっています。
比較すると次のようになります。
DCモーター | ACモーター | |
消費電力 | 小さい | 大きい |
風量 | 自由調節 | 段階調節 |
価格 | 1〜5万 | 2000〜2万 |
ですが、ACモーターでも消費電力は30Wくらいで、そこまで電気代はかかりませんので、ACモーターの製品でも問題ないかと思います。
たとえば30Wの製品を8時間、1kWhあたり25円の単価で使用しても、費用は6円ほどです。
仮に1日12時間使ったとしても、かかるのは9円です。
サーキュレーターの使用によって、エアコンの電気代を下げられることを思えば、そこまで気にする必要はないでしょう。
(中には60Wくらいの製品もありますので、購入の際に確認してください)
人気の製品
価格が安く、静音モードつきのサーキュレーターです。
風量調節は3段階で、上に90度向けられるようになっています。
風量も多く、ユーザーの満足度が高い製品です。